④ロケット塗装に採用!? ~外壁塗装は家電製品とは違います~

ロケット塗装に採用!?
~外壁塗装は家電製品とは違います~

タイトルを『ロケット塗装に採用!?』としました。

いわゆる断熱/遮熱塗料の類にある塗料製品の宣伝で良く見かけます。
同時に光熱費が半減(!?)したなどという事例も多く見かけますが、誇大広告過ぎ てオーナー様にとてもじゃないですがこのような話はご案内出来ません。

【そもそも戸建住宅は宇宙にも大気圏にも存在しませんから】

中空セラミックによる断熱/防音効果のあるものですが、全ての住宅で期待しただけの効果が得られるものではありません。何故か・・・

  1. 多くの住宅外装ではサイディングが貼られていると思いますが、このサイディングはもともと熱を通しにくい もので形成されています。(ガラスや瓦の2割~3割程度)
    インターネット検索で【熱伝導率 サイディング】等で検索してみて下さい
    さらに近年の外装工法は、直貼りではなく通気工法が主流となっており、構造用合板と仕上げの壁材との間を通気出来るような空間が設けられております。
    すなわち、建物の内部と外部の熱伝導が 起こりにくい(断熱効果が高い状態)という事です。
    このような構造で設計されている住宅には宣伝のような高い断熱効果は 【期待できません】
  2. 一般的な塗装と比較して実際に光熱費がどうなるか、試算してみましょう
    屋根面積:100m2
    外壁面積:150m2(建坪30くらいの住居)
    断熱遮熱塗装単価 :¥4,000/m2
    シリコン塗料単価:¥2,000/m2
    断熱遮熱塗装前電気代(夏):¥15,000/月
    断熱遮熱塗装後電気代(夏):¥12,000/月
    断熱遮熱塗装前灯油代(冬):¥36,000
    断熱遮熱塗装後灯油代(冬):¥24,000
    (上記は概算です)
    ───────────────────────────
    断熱遮熱塗装費(屋根・壁):¥1,000,000
    シリコン塗装費(同 上):¥ 500,000
    →上記差額:¥500,000
    断熱遮熱塗装前電気代(6-10月):¥60,000(ひと月¥15,000の例)※6月と10月は半減
    断熱遮熱塗装後電気代(6-10月):¥48,000(ひと月¥12,000の例)※6月と10月は半減
    →上記差額:¥12,000/夏(電気料金比較サイトを参照)
    断熱遮熱塗装前灯油代(11-4月):¥36,000(ひと月で6缶/18L使用の例)※11月と4月は半数
    断熱遮熱塗装後灯油代(11-4月):¥24,000(ひと月で4缶/18L使用の例)※11月と4月は半数
    →上記差額:¥12,000/冬(暖房機を電気でまかなっている場合はこれ以下の差額となります)

    断熱遮熱塗装する事による施工費の差額:¥500,000/250m2
    断熱遮熱塗装する事による光熱費の差額:¥24,000/年(最大)

    50万円の施工費差額を年間最大¥24,000の光熱費差分で割ると・・・

    【20.83年・・・およそ20年経過しないと差額の元は取れない】

    という事になってしまいます。断熱遮熱塗装して「最大の効果を得る場合の試算で」です。
    最大の効果を得られない一般的な木造住宅の場合、これを塗装するのはいかがなものなのでしょうか
    太陽光発電システムのように明確な試算ができて確実に見返りのあるものとは異なるのは間違いありません。

断熱遮熱塗装した所はすぐ汚くなりますしね。

住宅塗装,外壁塗装(塗り替え)の裏側からの視点で書くと、断熱遮熱塗装もこんなものです。いかにも快適になりそうに宣伝されていますが、それだけの買い物です。

確かな機能のある家電機器とは異なり、非常に大雑把な機能であることは間違いありません。

【ただの外壁塗装に高級家電のような期待をしてはいけません】

大々的に宣伝広告されていますが、こんな物を塗りたいというオーナー様は50軒に1軒くらいです。

(出荷元の問屋さんに聞いてもそれくらいです)


この『断熱遮熱』で使われている中空セラミックという材料。いかにも高機能そうに聞こえますがその実は単なる火山灰(シラスバルーン)である事が多く、それらを使った材料は大変多くのメーカーから開発され、また多くの製品が販売されています。どうしても断熱塗料で塗装したいのであれば、順当な価格で売られているそうした塗料と比較されてみるのがよいと思います。

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