今塗装しないと大変な事になる!?

〜なりません〜
 外壁塗装はただのコーティングです


タイトルを『今塗装しないと大変な事になる!?』としました。
現況踏査に趣いた際、オーナー様からいただく第一声のひとつです。

塗装を生業としている弊社が言う事ではないのですが、住宅塗装,外壁塗装(塗り替え)の裏側を書こうとすると、たいていの場合それは・・・

【塗装などというものは慌ててする必要はない】

という事です。

住宅塗装というもの は、土木塗装で言うところの【コンクリート保護】や【橋梁(鉄部)保護】に適用されるような 重厚なものではありません

コンクリートや鉄などの “基材を保護する” という意味では外壁塗装もサイディングや木部・鉄部を保護するという観点で同じになりますが、マクロ(巨大)なものの 全体を覆う というイメージの土木塗装と、塗れる所だけ塗る という住宅塗装とはその目的も手法も材料も異なるというものです。

ここまで読んで察しの良いオーナー様はお気づきだと思いますが、

【塗り替えで居宅は守れません】

どんな高級高価な塗料材を使っても守れません
ただ、それぞれ独立した 基材/部材(サイディングやコロニアル等の屋根材や木部・鉄部)の表面/表層からの劣化進行を抑える事(基材の表面保護) ができるだけです。

住宅を守るという事が目的であるなら、まずは大工や防水を目的としたシーリング工を検討すべき です。

その先で行う塗装工事なら長期的に見ても大変意味のあるものになります。

もし何処かから雨漏れしているなら・・・
 →屋根/壁/窓廻りの一切を調査して原因を特定すべき
 ※塗装で回復できるものではない
 
もし壁の塗膜が粉になっていたら・・・
 →塗装を検討する時期が来ている信号
 ※塗膜を形成している表層の樹脂が風化し始めているだけ
 
塗膜がめくれてきた・・・
 →塗膜がめくれると、その下の基材が傷みやすくなります
 ※傷むだけで、すぐ建物に穴が開いたり傾くような事はありません

逆の言い方をすると、

“大変な事になる” ような事態は、塗装でどうにかできるものではない

という事です。

もしそのような事をいう業者さんが訊ねてこられたら、早々に回れ右して帰っていただきましょう。